彼女ができた! 報告したのは八月半ばくらいだったと思う。でも、僕には信用がないので、一緒に飲んでいた二人は、例によって疑っていた。困ったものである。どうしたら信じてもらえるか。
じゃあ今度連れてこいよ。
9/13だな。
昨日がおひろめ会となった。序盤は探り探り。敬語タメ口の入り混じる不思議な気分。フワフワしたうわっつらトーク。これはこれで新鮮だが、いかんせん、いかんせんである。これはいかんせんだ。
自分の力を過信していた。すずめの涙な橋渡し。
まあ勝手に打ち解けて、しまいにゃ初体験話。
見せ物にしたようで、少しだけ申し訳なく思う。
可愛いは可愛いな。言ってもらえてほっとした。
(池袋、いつもの居酒屋)
じゃあ今度連れてこいよ。
9/13だな。
昨日がおひろめ会となった。序盤は探り探り。敬語タメ口の入り混じる不思議な気分。フワフワしたうわっつらトーク。これはこれで新鮮だが、いかんせん、いかんせんである。これはいかんせんだ。
自分の力を過信していた。すずめの涙な橋渡し。
まあ勝手に打ち解けて、しまいにゃ初体験話。
見せ物にしたようで、少しだけ申し訳なく思う。
可愛いは可愛いな。言ってもらえてほっとした。
(池袋、いつもの居酒屋)
国際インスティチュートってなに?
2008年9月7日頼むから!
改行するか、文字を見やすい大きさにするか、行間を広くとるか、
してくれ!
そしたら読めると思う。
まあ俺に読ませようとは思ってないんだろうけど。
でも、でも、今のままじゃオナニーじゃんよ。
僕もオナニーですが、同類ですよ?
改行するか、文字を見やすい大きさにするか、行間を広くとるか、
してくれ!
そしたら読めると思う。
まあ俺に読ませようとは思ってないんだろうけど。
でも、でも、今のままじゃオナニーじゃんよ。
僕もオナニーですが、同類ですよ?
六連勤てわりには錬金されないのよね
2008年9月2日働くのは、お金がないと生活できないからです、と言い訳をする。六日働いて、二日休み、また六日働く。一週間が僕だけ八日あるようで、パッと見しあわせそうだよね。馬鹿じゃねーの。
休みたいよう休みたいよう。
まあ夕方から出社すりゃいいんだけどさ。
それでも嫌ということにしたくて仕方ないんだよね。
うわーん。どのブログもおもしろいよう。
(文頭3文字だけを流し読みし、まあまあだな、と言う速読術)
休みたいよう休みたいよう。
まあ夕方から出社すりゃいいんだけどさ。
それでも嫌ということにしたくて仕方ないんだよね。
うわーん。どのブログもおもしろいよう。
(文頭3文字だけを流し読みし、まあまあだな、と言う速読術)
ピクロス・マクロス・メタグロス
2008年8月13日コメント (2)おーおーおーおー、久しぶりだな。いつ以来だっけ? 6月くらい? まあわからんな。どうよ最近。いやあー、まあ、まあまあまあカリカリしないで。してねーよ!
というわけで、旧友と三人で飲みに行った。彼らのうちの片方に彼女ができたらしい。僕にも彼女の一人や二人ができたから、おあいこなわけだ。やっぱりいいよな彼女は、と、少しずつ丸くなった僕らを、未だ170cmを超えられないちびっ子に見せつけた。
そのちびっ子はちびっ子で、(どんなジャンルか知らないが)プロのお方とやったらしい。お盛んですこと。みんな楽しくやれている様子。結構なことだ。
----- ----- -----
イタリア料理を食べに行った。メニューに「ラザーニエ」とあった。ラザーニエなんて言えるわけない。ラザニアください。素直にうちあける。
そういや、なんとかカリーに関しても、インドカレーみたく、カレーって注文してるなあ。焼き鳥にはタレだし、変なところでかっこつけたくないんだよね。中二病を嫌う、まさに高二病な感じだ。
ラザニアください。
どきどき。ラザーニエですか? て言われたらどうしよう。ラザーニエです、なんて言える、わけ、ねーだろ。もうラザーニエがノドの奥まできてる。これ以上じらされたら、自分から言い直しちゃいそうだ。どうしよう。
ラザニアですね?
はい。
よかった。本当によかった。
(中目黒と恵比寿の間にある、イタリア料理店での話)
というわけで、旧友と三人で飲みに行った。彼らのうちの片方に彼女ができたらしい。僕にも彼女の一人や二人ができたから、おあいこなわけだ。やっぱりいいよな彼女は、と、少しずつ丸くなった僕らを、未だ170cmを超えられないちびっ子に見せつけた。
そのちびっ子はちびっ子で、(どんなジャンルか知らないが)プロのお方とやったらしい。お盛んですこと。みんな楽しくやれている様子。結構なことだ。
----- ----- -----
イタリア料理を食べに行った。メニューに「ラザーニエ」とあった。ラザーニエなんて言えるわけない。ラザニアください。素直にうちあける。
そういや、なんとかカリーに関しても、インドカレーみたく、カレーって注文してるなあ。焼き鳥にはタレだし、変なところでかっこつけたくないんだよね。中二病を嫌う、まさに高二病な感じだ。
ラザニアください。
どきどき。ラザーニエですか? て言われたらどうしよう。ラザーニエです、なんて言える、わけ、ねーだろ。もうラザーニエがノドの奥まできてる。これ以上じらされたら、自分から言い直しちゃいそうだ。どうしよう。
ラザニアですね?
はい。
よかった。本当によかった。
(中目黒と恵比寿の間にある、イタリア料理店での話)
六連勤てわりには錬金されないのよね
2008年7月7日週に六日働くのだ!
今日はまだ二日目!
ははー(ドザゲ)。
ワーキングプアってやつだな。望む望まざるに関わらず、泣きそうになるまで、ああ、困った。いやだ。いやなふりをしながら、泣きながら、ネクタイを締め、通勤カバンを持つ。
いつか見返してやる。
待ってろよハゲ。
背筋を伸ばしてやる!
今日はまだ二日目!
ははー(ドザゲ)。
ワーキングプアってやつだな。望む望まざるに関わらず、泣きそうになるまで、ああ、困った。いやだ。いやなふりをしながら、泣きながら、ネクタイを締め、通勤カバンを持つ。
いつか見返してやる。
待ってろよハゲ。
背筋を伸ばしてやる!
学園祭
2008年6月27日お久しぶりです皆さん。なにもブログの存在自体を忘れていたわけではなくて、更新なんかしてやるもんか! と、意地になっていただけです。
ですが、ちょっといいことが続けざまにおきたので、更新しますね。
*とんかつ屋のカードが満タンだったよ!*
僕の住む街はどこを切り取ってもバッドシティ。沖縄料理屋へ行けば20000円かかって、なんかぼったくられた気分になるしさ。まともに食べられんのは「さぼてん」くらいのもんよ。
その「さぼてん」にはポイントカードがあって、まあ300円くらいで1ポイントなんだけど、それが満タン。500円割引。150円でカツ丼が食べられるのよ。二重にうまいね。
*バージンをキラーしたよ!*
こんなことばっか書いてたら脳みそスカスカだと思われちゃうね。
*数学がはかどってきたよ!*
選択公理だのなんだので二週間くらいモヤモヤし続けてた。すげーたくさんあるものを、うまく選べる、またはうまく並べられる、わけ、ねーだろ! うんうん。よくわからんよ。信じられるわけないんだよねこんなこと。
そもそも信じなくても支障ない。つうか必要なときに認めちゃえば問題ないことに気付く。選べることと並べられることは同じで、さらに他にも同値なもろもろがあるんだけど、どれか一つは認めないといけないのよね。自分にとって信じやすいものを認めとけばいいんでしょたぶん。
(僕は体K上のベクトル空間に基底が存在することを信じとくよ)
数学は美しい! なんて言ってらんない。
京都大学数学科に行ったKさんはちゃんとやってるかしら。
まじめな彼女のことだから、まじめにやって、いるんでしょうね。
あと悪いことも少々。
*数字をぜんぜん書いてないよ!*
バイトで算数を教えるときに、一番数字を書いてる。数値計算なんかしてねーよ。七月に入ったら解析学の演習本をやって、ガリガリ計算してやるんだからね!
*斜め読みさえできてないよ!*
長文ブログの各行3文字ずつを見て、
「まあまあだな」
とつぶやくの。通っぽくていいでしょ。
ですが、ちょっといいことが続けざまにおきたので、更新しますね。
*とんかつ屋のカードが満タンだったよ!*
僕の住む街はどこを切り取ってもバッドシティ。沖縄料理屋へ行けば20000円かかって、なんかぼったくられた気分になるしさ。まともに食べられんのは「さぼてん」くらいのもんよ。
その「さぼてん」にはポイントカードがあって、まあ300円くらいで1ポイントなんだけど、それが満タン。500円割引。150円でカツ丼が食べられるのよ。二重にうまいね。
*バージンをキラーしたよ!*
こんなことばっか書いてたら脳みそスカスカだと思われちゃうね。
*数学がはかどってきたよ!*
選択公理だのなんだので二週間くらいモヤモヤし続けてた。すげーたくさんあるものを、うまく選べる、またはうまく並べられる、わけ、ねーだろ! うんうん。よくわからんよ。信じられるわけないんだよねこんなこと。
そもそも信じなくても支障ない。つうか必要なときに認めちゃえば問題ないことに気付く。選べることと並べられることは同じで、さらに他にも同値なもろもろがあるんだけど、どれか一つは認めないといけないのよね。自分にとって信じやすいものを認めとけばいいんでしょたぶん。
(僕は体K上のベクトル空間に基底が存在することを信じとくよ)
数学は美しい! なんて言ってらんない。
京都大学数学科に行ったKさんはちゃんとやってるかしら。
まじめな彼女のことだから、まじめにやって、いるんでしょうね。
あと悪いことも少々。
*数字をぜんぜん書いてないよ!*
バイトで算数を教えるときに、一番数字を書いてる。数値計算なんかしてねーよ。七月に入ったら解析学の演習本をやって、ガリガリ計算してやるんだからね!
*斜め読みさえできてないよ!*
長文ブログの各行3文字ずつを見て、
「まあまあだな」
とつぶやくの。通っぽくていいでしょ。
カラスヤサトシについて
2008年6月1日プロのマイクロダイエッター(マイクロダイエットの大会で食っている人)になるには、まず、太らなければならない。ぶんぶくちゃがまばりに。そして、マイクロダイエットの服用とともに絶食をはじめる。東西でのしれつな争い。本選への切符をつかめるのは、たった12人だ。
プロ野球二軍リーグに同じく、オールウェスタンとオールイースタン、さらには軽量級に分かれ、日々闘いにあけくれる。ミリグラム単位での攻防。体重計に乗った二秒後の数値で勝敗を決するため、搭乗方ひとつとっても選手のテクニックが光る。2006年度大会で脚光をあびたホッパー法もその一つだ。体重計に乗るやいなやキリキリバッタのように身体を上下に揺らし、どうたらこうたら。
面白いだなんて思ってないんだからね(ツンツン)!
くっついてないと死んじゃうよう(デレデレ)。
すべての業務を終え、金曜、喫茶店で待ち合わせる。28歳の彼女は少し遅れて、二人分のタマゴサンドを持ってきた。一緒だ、一緒だ。
電車に乗る。揺られながら、どのホテルにしようか、と、彼女の話を(話半分)聞きながら考えた。西口のあそこだな。前の彼女とよくきたホテルをあえて選んだ。自己満足、これでいいのだ。赤塚の意識。
テレビに写った天才バカボンを見ながら、一週間オナニーしてないのだ! なんて、ちょっとした笑いをとる。事実、一週間オナニーをしていなかった。いわゆるオナ禁、敵無しだ。が、これは自慢になるのだろうか。産まれてから中学生になるまでの約十年間に比べ、短すぎやしないか。いけない、テングになるところだった。
お風呂は恒例だ。これから八時間は身体を寄せ合うわけだから、念入りに取り組まなければならない。背中を洗い、アソコも擦ってもらった。綺麗になった。いや、僕はいつでも自分の身体を綺麗だと思っているのだが、とにかく、再び念入りに取り組んだ。舐めあって、撫であって、吸った揉んだ、もうトロトロだった。
いい?(下か上かで言ったら、下が好きだよ。それかバックかな。の意味)
彼女は上になってくれて、僕のアレを導いてもくれた。入り口が狭く、少しずつしか入らない。腰をゆっくり、ゆっくりと動かし、根本までが隠れた。気が遠くなっていた。頭が真っ白になるようなセックスを、したことはありますか? 特に男性諸氏、あなたたちにはありますか?
位置をかえ、何度も何度も逝った。ホテルを出る前に部屋を見渡すと、丸まったティッシュが五個あった。彼女の腹の上か、僕のそこにしか射精しておらず、毎回拭いて丸めたはずだから、五回したことになる。よく覚えていないが、もっとしたのかもしれない。
どうなってもいい。
僕は、ですけど。
プロ野球二軍リーグに同じく、オールウェスタンとオールイースタン、さらには軽量級に分かれ、日々闘いにあけくれる。ミリグラム単位での攻防。体重計に乗った二秒後の数値で勝敗を決するため、搭乗方ひとつとっても選手のテクニックが光る。2006年度大会で脚光をあびたホッパー法もその一つだ。体重計に乗るやいなやキリキリバッタのように身体を上下に揺らし、どうたらこうたら。
面白いだなんて思ってないんだからね(ツンツン)!
くっついてないと死んじゃうよう(デレデレ)。
すべての業務を終え、金曜、喫茶店で待ち合わせる。28歳の彼女は少し遅れて、二人分のタマゴサンドを持ってきた。一緒だ、一緒だ。
電車に乗る。揺られながら、どのホテルにしようか、と、彼女の話を(話半分)聞きながら考えた。西口のあそこだな。前の彼女とよくきたホテルをあえて選んだ。自己満足、これでいいのだ。赤塚の意識。
テレビに写った天才バカボンを見ながら、一週間オナニーしてないのだ! なんて、ちょっとした笑いをとる。事実、一週間オナニーをしていなかった。いわゆるオナ禁、敵無しだ。が、これは自慢になるのだろうか。産まれてから中学生になるまでの約十年間に比べ、短すぎやしないか。いけない、テングになるところだった。
お風呂は恒例だ。これから八時間は身体を寄せ合うわけだから、念入りに取り組まなければならない。背中を洗い、アソコも擦ってもらった。綺麗になった。いや、僕はいつでも自分の身体を綺麗だと思っているのだが、とにかく、再び念入りに取り組んだ。舐めあって、撫であって、吸った揉んだ、もうトロトロだった。
いい?(下か上かで言ったら、下が好きだよ。それかバックかな。の意味)
彼女は上になってくれて、僕のアレを導いてもくれた。入り口が狭く、少しずつしか入らない。腰をゆっくり、ゆっくりと動かし、根本までが隠れた。気が遠くなっていた。頭が真っ白になるようなセックスを、したことはありますか? 特に男性諸氏、あなたたちにはありますか?
位置をかえ、何度も何度も逝った。ホテルを出る前に部屋を見渡すと、丸まったティッシュが五個あった。彼女の腹の上か、僕のそこにしか射精しておらず、毎回拭いて丸めたはずだから、五回したことになる。よく覚えていないが、もっとしたのかもしれない。
どうなってもいい。
僕は、ですけど。
江古田ちゃんかわいい
2008年5月26日コメント (4)江古田ちゃんの三巻と、ギャラクシー銀座の一巻を買った。どちらもジャンルはギャグ。さすがどちらもプロ。電車の中、笑わせていただいた。ただし方向性はかなり違う。前者はクスクスタイプで、後者はゲラゲラタイプ。つまりはどっちも買って読みましょうってこと。
28歳の人と付き合っている。今週の金曜日も二人で遊びに行く予定だ。うまくいき過ぎてこわい。勉強も仕事も恋愛も順調。本当はどちらも、言ってみれば何もかもまやかしな気さえしてくるのだが、無理矢理、順調なことにしているのではないか。全部ひっくるめちゃって、いいんですかね。
28歳の人と付き合っている。今週の金曜日も二人で遊びに行く予定だ。うまくいき過ぎてこわい。勉強も仕事も恋愛も順調。本当はどちらも、言ってみれば何もかもまやかしな気さえしてくるのだが、無理矢理、順調なことにしているのではないか。全部ひっくるめちゃって、いいんですかね。
晴れのち
2008年5月18日やっと仕事が一段落した。土曜日のあの、「これから休みだ!」感はサラリーマンにならないと得られない類のものである。そう。先週は月曜日から土曜日まで働いていた。金曜の仕事帰り、同僚と飲みに行ったが、土曜も仕事があるから、と、量をそこそこにした。土曜の昼、やっと仕事が終わる。やっと、やった、二連休だ。溜まった洗濯物、部屋に散乱するワイシャツ、順々に片付けなければならない。
「好きな人ができて、その人はいろいろつらいみたいで、僕が支えたいと思うし、一緒にいたいから、ごめん」
「誰と?」
「高校の友達の友達の友達(こう言えば確率的に、嘘を言ってないことになりそうだ)」
「ふうん。私だって土管くんと一緒にいたいんだけど。私だって言わないだけでつらいんだよ? 治らない病気なんだ」
「えー、はい?」
「○○病なの」
「言わなきゃ伝わらないからね。少なくとも僕にはあなたがつらいようには見えませんでした。あなたがつらいと思っていたのは、あなたがつらいと思っていただけであって、あなたがつらかったに過ぎないわけよ。そもそも一回も君のことを好きだとは言ってないけど。僕みたいな人がいいなら、それに似た人を探してよ。似たような人ってのはたくさんいるからねえ」
「意味わかんない」
「俺にもわかんないけど、まあそういうこと」
「好きな人ができて、その人はいろいろつらいみたいで、僕が支えたいと思うし、一緒にいたいから、ごめん」
「誰と?」
「高校の友達の友達の友達(こう言えば確率的に、嘘を言ってないことになりそうだ)」
「ふうん。私だって土管くんと一緒にいたいんだけど。私だって言わないだけでつらいんだよ? 治らない病気なんだ」
「えー、はい?」
「○○病なの」
「言わなきゃ伝わらないからね。少なくとも僕にはあなたがつらいようには見えませんでした。あなたがつらいと思っていたのは、あなたがつらいと思っていただけであって、あなたがつらかったに過ぎないわけよ。そもそも一回も君のことを好きだとは言ってないけど。僕みたいな人がいいなら、それに似た人を探してよ。似たような人ってのはたくさんいるからねえ」
「意味わかんない」
「俺にもわかんないけど、まあそういうこと」
何か言って、笑って、ああ、この感じ
2008年5月11日コメント (7)僕と話したことのある人は意外に思うかもしれないが、ホラーが苦手だ。
先日、なぜか部屋にあった、バイオハザードなるゲームをやらされた。ゾンビの襲ってくる、こわいこわいゲームだ。隣にいる友人は、あそこで絶対出てくるぜ、等々、いちいち僕をビビらせる。出てこなくてほっとしたのもつかの間、出てきたゾンビに乱射した。目標をセンターにとらえ、スイッチ! 早くリロードしろよ。うるせー。こんなに邪魔な奴が現れたのは久しぶりだ。だからこまめにリロードしろよ。うるせーうるせー。
逃げるべきだろ。
わかった。
中央広場を走り抜け、農場と書かれた看板の方へ向かう。行き止まり。とにかく目前のゾンビを撃ち殺し迎え撃つ僕。その勇敢な姿勢。守るべきもの。
あ、あ、あ、あ。
横にいたチェーンソーにやられた。前後不覚の逆!
地震はこわくない。なぜなら揺れるだけだから。これまでもすぐ収まってきた。これからもすぐ収まるだろう。帰納法の神秘。28歳の人へ電話した。
地震ありませんでした? こわくてこわくて。
あったね。机に隠れちゃったよ。
この虚構。お互いこわくなんかなかったろうし、僕は電話する口実を探っていただけなのだ。話続けて一時間半が経った。いつまででも話していられる。何か言って、笑って、ああ、この感じ。僕は第二の青春をはじめたようだ。
よくよく考えてみるに、邦楽かぶれである。やっとバンプなんとやらチキンの良さが分かった。失ったと勘違いしがちで、憧れをあおって、実体はもとから存在しない、その名も青春、理想郷の青春めいた歌詞が10代を中心に支持されていたのだ。例えば小カッコの中に小カッコを入れこむような、一見オナニーに見える羅列。違うのだ。自慰は自慰でも、周りを巻き込むオナニー。僕やあなた方の文章とは根本的に異なる、他慰と書いてソトニーだ。邦楽はすごいんだよ! たぶん!
28歳の人の、実家に泊まった。どこまで行くんだろうというくらい、深入りばかりしている。彼女がいるのにこれじゃあ駄目だ。ニヤニヤしながら、その実、やってることは悪魔的。人の気持ちをふりまわしているのか、いや、僕がふりまわされているような気もする。何を考えてんだろう。全然分かんない。とりあえず今の彼女と別れないことには、はじまらない気がする。
先日、なぜか部屋にあった、バイオハザードなるゲームをやらされた。ゾンビの襲ってくる、こわいこわいゲームだ。隣にいる友人は、あそこで絶対出てくるぜ、等々、いちいち僕をビビらせる。出てこなくてほっとしたのもつかの間、出てきたゾンビに乱射した。目標をセンターにとらえ、スイッチ! 早くリロードしろよ。うるせー。こんなに邪魔な奴が現れたのは久しぶりだ。だからこまめにリロードしろよ。うるせーうるせー。
逃げるべきだろ。
わかった。
中央広場を走り抜け、農場と書かれた看板の方へ向かう。行き止まり。とにかく目前のゾンビを撃ち殺し迎え撃つ僕。その勇敢な姿勢。守るべきもの。
あ、あ、あ、あ。
横にいたチェーンソーにやられた。前後不覚の逆!
地震はこわくない。なぜなら揺れるだけだから。これまでもすぐ収まってきた。これからもすぐ収まるだろう。帰納法の神秘。28歳の人へ電話した。
地震ありませんでした? こわくてこわくて。
あったね。机に隠れちゃったよ。
この虚構。お互いこわくなんかなかったろうし、僕は電話する口実を探っていただけなのだ。話続けて一時間半が経った。いつまででも話していられる。何か言って、笑って、ああ、この感じ。僕は第二の青春をはじめたようだ。
よくよく考えてみるに、邦楽かぶれである。やっとバンプなんとやらチキンの良さが分かった。失ったと勘違いしがちで、憧れをあおって、実体はもとから存在しない、その名も青春、理想郷の青春めいた歌詞が10代を中心に支持されていたのだ。例えば小カッコの中に小カッコを入れこむような、一見オナニーに見える羅列。違うのだ。自慰は自慰でも、周りを巻き込むオナニー。僕やあなた方の文章とは根本的に異なる、他慰と書いてソトニーだ。邦楽はすごいんだよ! たぶん!
28歳の人の、実家に泊まった。どこまで行くんだろうというくらい、深入りばかりしている。彼女がいるのにこれじゃあ駄目だ。ニヤニヤしながら、その実、やってることは悪魔的。人の気持ちをふりまわしているのか、いや、僕がふりまわされているような気もする。何を考えてんだろう。全然分かんない。とりあえず今の彼女と別れないことには、はじまらない気がする。
今まで書いたものの中から総括
2008年5月10日息の熱くなる酒が好きだ。輝ける未来を信じている少女が好きだ。ゆえに、その少女がその酒を注いでくれたなら、無上の悦びを得られるだろう。起こりえないとは思わない。いや、むしろ、思えないことにしている。いわゆる設定というやつだ。
仕事をしたいとは思わない。
ああ、一種の設定ではないか。
どうしたいもこうしたいもない。何もしたくない設定のくせに、よくもまあ色々できるよな。やってから文句を言うくらいなら、ああ。
本屋へ向かう途中、ごみ捨て場を通る。半透明の袋から、缶ビールがのぞいていた。エビスだ。僕のうちの近くだと、発泡酒が多い。不味い酒を我慢して飲むことになるくらいなら、そもそも。
こうもやってられなくなるのは、なにか原因がある気がする。最近仲のいい社員さんに、泣きたくならないのか聞いてみたい。が、本当に聞いたら、侮辱したことになるし、僕が泣きたがっていると思われてしまうから、いつも通り話を合わせるのだ。内心に興味などない。お互いであったら、それがいい。ですよね。
読み返しても、何がいいたいんだか、よくわからない。昔書いていたときは、わかったつもりだったのか。おかしいのは俺か。否か。
頭おかしいって言うけどさ、お前がおかしいのかもしれないわけよ。2000歩ゆずって断言はしないでやるけども、自分がおかしいか否か、ちょっとは疑ってみようぜ。自分が天才だとしたら、(ひがみかもしれないが)これほどつまらないことはない。第一、話し相手がいないではないか。さびしき論点のすりかえ。
明日の夕方までに牛乳とお茶を飲み尽さねばならない。これから20時間後とすれば、3000mlあることからして、1分間に2.5mlずつ飲むわけだ。うそだろ。きついよ。
実は先週キムチ鍋をしたわけで、もう近年まれにみる鍋ブーム。ギネスビールのグラスも手に入れたし、やってらんない。祭りの後始末だるい。鍋でかい、器多い、ああ! それでも帰ったら洗うあたり、俺って偉いよね。もてないのは仕方ないが、なんで結婚できないのかわからん。
猫のおしっこが臭い。というのも、猫を飼ったのだ。二週間になる。つけた名前(らんぷ)は、未だ無視されたままだ。らんぷ、らんぷ、人指し指を振る。鼻を近付けるも、なんでもないことに気付いたのか、すぐ飽きて寝床に戻った。冬休みが終ったら、取り返さないとまずいな。ジャージの上のらんぷ。まあいいや。新しいの買おう。
ジャージの購入を思い立った瞬間、まさにその瞬間、今日が吉日となったのである。長い下積みが終わった。もう同世代の成功者に怯えなくていいんだ。明日から何をしよう。吉日が独立でもない限り、明日の吉日は望めない。猫がかわいい。
僕のが一番だ。もし血統書を自慢するスネ夫が現れて、実際に血統書がついていて、しかもかわいかったら……ああ、どうしよう。僕が馬鹿みたいじゃないか。自分の子供を特別だと信じ、疑わない大人と同じだ。いや、僕は、この際だからはっきり言わせてもらうけれども、僕の猫は、僕の特別な存在なんだ。悪いけどさ、全部興味ないよ。思い込んでる人を否定するなんて、いったい誰ができるんだい? 僕のらんぷ!
呼んでも来ないくせ、部屋が寒いときに限って、机づたいに寄ってくる。今度だけだからな。
毎回これだ。いつの日も僕は、らんぷの好きなようにさせるだろう。
前夜祭が盛り上がるにつれ、本来の祭は勢力を失った。もはや本来の祭は前夜祭の後夜祭となったわけである。しめやかに、おごそかに。新たな前夜祭が再び前夜祭を生み、世界一巡、ここに(中略)。ちょっと前の話になるけど、甲府でほうとう鍋食った。あのビューカードで当たるやつ。まるきり味噌煮込みうどんだったからびっくりしません。味噌をジャガイモに塗ると、死ぬ。鰻にマーガリンを塗ると、パンに挟んで死ぬ。適材適所だ。居場所がない。
本をよく読む。青春ものも結構まじっている。50ページごとにしおりを挟み、唸る。何で俺じゃないんだ。何で俺じゃないんだ。羨ましい。あいつに、あいつに、あいつが、途方もなく羨ましい。本当は羨ましかった、と、今さら気付いた。俺も彼女が欲しいよう。ちょっと頭の弱そうな、茶髪の彼女が欲しい。すごーい! それいい
ねー! 虚構妄想の類、登場人物になるための努力が足らない。
マガジンにカイジが始まってた。世界の王を決めるらしい。そんなんばっかだ。これまた羨ましい。オナニーは好きですけれども、今までの幾千発は、精子の無駄づかいだった。数を打っても当たらない如何。
そろそろ真面目な話をしましょうか。
ついに気がついてしまった。僕には理系の興味がない。理系単科大学へ入学したものだから、てっきり、興味、あるいは関心、果てに才能があると思い込んでいた。行き止まりで後ろを向かないようなもの。空をさまように似た表情。ふらふらと塾講師で小金をもらう。評価されているか、確証を求めたがる。隠居したい。いつ悪いことをしたんだ。ねずみ返し。先々への不安ばかりがつのっていく。研究者には、なれません。就職なんか、できません。したくありません。現在進行で非生産的な生き方。街行くすべてがうらめしいのは、僕だけではないはずだ。
気付きの契機。これは近ごろの学期末試験だ。まず、勉強する気が起こらない。ほぼすべての試験を、幾月か前の、勉強していた頃の残りカスで受けきった。当然、できない。勉強すればできる、とかじゃなくて、できない。勉強できないし、今まで勉強してきたと思っていたこともできない。今後、同窓生たち多数の価値観に符合する生き方は、もうできない。うらやまないこと。かくれること。たえること。思いつく解決策はやりたくないことばかりだ。やりたくないことをやらずに済ませられる日は、いつくるのか。本当にやりたくないことを発見するためには、どうすればよいか。本当にやらないようなやりたくないことさえあれば、ただその点においてだけは、他人を納得させることができるはずだ。死にたくない。
・周りの者を馬鹿と断定することにより自分を引き上げる古典的な手法
・自分の価値を熟慮することにより得られるある種の喜び
仕事をしたいとは思わない。
ああ、一種の設定ではないか。
どうしたいもこうしたいもない。何もしたくない設定のくせに、よくもまあ色々できるよな。やってから文句を言うくらいなら、ああ。
本屋へ向かう途中、ごみ捨て場を通る。半透明の袋から、缶ビールがのぞいていた。エビスだ。僕のうちの近くだと、発泡酒が多い。不味い酒を我慢して飲むことになるくらいなら、そもそも。
こうもやってられなくなるのは、なにか原因がある気がする。最近仲のいい社員さんに、泣きたくならないのか聞いてみたい。が、本当に聞いたら、侮辱したことになるし、僕が泣きたがっていると思われてしまうから、いつも通り話を合わせるのだ。内心に興味などない。お互いであったら、それがいい。ですよね。
読み返しても、何がいいたいんだか、よくわからない。昔書いていたときは、わかったつもりだったのか。おかしいのは俺か。否か。
頭おかしいって言うけどさ、お前がおかしいのかもしれないわけよ。2000歩ゆずって断言はしないでやるけども、自分がおかしいか否か、ちょっとは疑ってみようぜ。自分が天才だとしたら、(ひがみかもしれないが)これほどつまらないことはない。第一、話し相手がいないではないか。さびしき論点のすりかえ。
明日の夕方までに牛乳とお茶を飲み尽さねばならない。これから20時間後とすれば、3000mlあることからして、1分間に2.5mlずつ飲むわけだ。うそだろ。きついよ。
実は先週キムチ鍋をしたわけで、もう近年まれにみる鍋ブーム。ギネスビールのグラスも手に入れたし、やってらんない。祭りの後始末だるい。鍋でかい、器多い、ああ! それでも帰ったら洗うあたり、俺って偉いよね。もてないのは仕方ないが、なんで結婚できないのかわからん。
猫のおしっこが臭い。というのも、猫を飼ったのだ。二週間になる。つけた名前(らんぷ)は、未だ無視されたままだ。らんぷ、らんぷ、人指し指を振る。鼻を近付けるも、なんでもないことに気付いたのか、すぐ飽きて寝床に戻った。冬休みが終ったら、取り返さないとまずいな。ジャージの上のらんぷ。まあいいや。新しいの買おう。
ジャージの購入を思い立った瞬間、まさにその瞬間、今日が吉日となったのである。長い下積みが終わった。もう同世代の成功者に怯えなくていいんだ。明日から何をしよう。吉日が独立でもない限り、明日の吉日は望めない。猫がかわいい。
僕のが一番だ。もし血統書を自慢するスネ夫が現れて、実際に血統書がついていて、しかもかわいかったら……ああ、どうしよう。僕が馬鹿みたいじゃないか。自分の子供を特別だと信じ、疑わない大人と同じだ。いや、僕は、この際だからはっきり言わせてもらうけれども、僕の猫は、僕の特別な存在なんだ。悪いけどさ、全部興味ないよ。思い込んでる人を否定するなんて、いったい誰ができるんだい? 僕のらんぷ!
呼んでも来ないくせ、部屋が寒いときに限って、机づたいに寄ってくる。今度だけだからな。
毎回これだ。いつの日も僕は、らんぷの好きなようにさせるだろう。
前夜祭が盛り上がるにつれ、本来の祭は勢力を失った。もはや本来の祭は前夜祭の後夜祭となったわけである。しめやかに、おごそかに。新たな前夜祭が再び前夜祭を生み、世界一巡、ここに(中略)。ちょっと前の話になるけど、甲府でほうとう鍋食った。あのビューカードで当たるやつ。まるきり味噌煮込みうどんだったからびっくりしません。味噌をジャガイモに塗ると、死ぬ。鰻にマーガリンを塗ると、パンに挟んで死ぬ。適材適所だ。居場所がない。
本をよく読む。青春ものも結構まじっている。50ページごとにしおりを挟み、唸る。何で俺じゃないんだ。何で俺じゃないんだ。羨ましい。あいつに、あいつに、あいつが、途方もなく羨ましい。本当は羨ましかった、と、今さら気付いた。俺も彼女が欲しいよう。ちょっと頭の弱そうな、茶髪の彼女が欲しい。すごーい! それいい
ねー! 虚構妄想の類、登場人物になるための努力が足らない。
マガジンにカイジが始まってた。世界の王を決めるらしい。そんなんばっかだ。これまた羨ましい。オナニーは好きですけれども、今までの幾千発は、精子の無駄づかいだった。数を打っても当たらない如何。
そろそろ真面目な話をしましょうか。
ついに気がついてしまった。僕には理系の興味がない。理系単科大学へ入学したものだから、てっきり、興味、あるいは関心、果てに才能があると思い込んでいた。行き止まりで後ろを向かないようなもの。空をさまように似た表情。ふらふらと塾講師で小金をもらう。評価されているか、確証を求めたがる。隠居したい。いつ悪いことをしたんだ。ねずみ返し。先々への不安ばかりがつのっていく。研究者には、なれません。就職なんか、できません。したくありません。現在進行で非生産的な生き方。街行くすべてがうらめしいのは、僕だけではないはずだ。
気付きの契機。これは近ごろの学期末試験だ。まず、勉強する気が起こらない。ほぼすべての試験を、幾月か前の、勉強していた頃の残りカスで受けきった。当然、できない。勉強すればできる、とかじゃなくて、できない。勉強できないし、今まで勉強してきたと思っていたこともできない。今後、同窓生たち多数の価値観に符合する生き方は、もうできない。うらやまないこと。かくれること。たえること。思いつく解決策はやりたくないことばかりだ。やりたくないことをやらずに済ませられる日は、いつくるのか。本当にやりたくないことを発見するためには、どうすればよいか。本当にやらないようなやりたくないことさえあれば、ただその点においてだけは、他人を納得させることができるはずだ。死にたくない。
・周りの者を馬鹿と断定することにより自分を引き上げる古典的な手法
・自分の価値を熟慮することにより得られるある種の喜び
子供のころ夢見た将来そのもの
2008年5月3日明日ついに27歳の人とデートができる。ここまできたらいくところまで。罪の意識、罪悪感という名の不安で押しつぶされそうだ。
27歳の人と遊ぶ約束をした。待ち合わせて、飲み屋に案内してもらう。5時、開店直後らしく、客もまばらだ。今月のおすすめから一つ、サラダから一つ、あとは生ビールを頼む。はじめはアッサリ目、だんだん濃くする暗黙の了解。なぜかわからないまま、了解に従う。一回り上の女性といるにもかかわらず、かっこつけようと必死だ。経験上、僕がかっこつけようとしていたことにも気付いてもらえないのだが、もしかしたら気付いていて、かつ、それを帰った後のネタにしているのかもしれない。こう考えてないといられないから、頭が忙しい。
おいくつでしたっけ?
もう28だよ。
僕はもうどうなっても良かった。
料理がきた。接客がいい。今後、こういうお店にどんどん慣れていくのだろう。むずがゆい、おさまりのつかない思いは、どこかへ行ってしまうのだ。乾杯、お疲れ様です。何杯か飲んだあと、日本酒も飲んだ。よくもまあ僕の話で笑うものだ。笑わせようと話すのがつらい。外に出るのもつらいのに。
君、信用されないでしょ。
そんなことないですよ。こちらからもしますから。
盛り上がるにつれ、将来の話になる。僕も「28歳」の人も、子供のころ夢見た将来とやらを実現させているはずの時期であることを、力の限り否定した。先がある。まだこれから。ああ、日々を充実させながら生きる同世代に比べれば、できもしない夢を語ることなど、ああ、ああ、ああ! わかってんだよそんなこと! おこがましい。なんでこの人は平気でいられて、僕は僕で、合わせた話をするんだ?
僕に本心なんてもの、あってないようなものなんです。
目標がないのは悲しいね。
閉店。時計なんかだ。手を引かれバーに入る。手を引いて歌舞伎町のホテルの一室にもぐりこみ、ずいぶんとホテルばかりだな、裸になった。泡の風呂が眠気を誘う。貧乳だと思っていたのは勘違いで、うずもれたくなる、なだらかで張りのある、二つの、ああ、ああ、もう駄目なんだよ! 駄目だ駄目だ馬鹿になる駄目だ。あえぎ声が愛おしく響く。僕は消えてしまいたくなった。
良かった。
こちらこそ。
起きたら裸だった。出なきゃなんない時間はまだ先。もう一回、した。
いいね。
はい。
肉体の悪魔!
27歳の人と遊ぶ約束をした。待ち合わせて、飲み屋に案内してもらう。5時、開店直後らしく、客もまばらだ。今月のおすすめから一つ、サラダから一つ、あとは生ビールを頼む。はじめはアッサリ目、だんだん濃くする暗黙の了解。なぜかわからないまま、了解に従う。一回り上の女性といるにもかかわらず、かっこつけようと必死だ。経験上、僕がかっこつけようとしていたことにも気付いてもらえないのだが、もしかしたら気付いていて、かつ、それを帰った後のネタにしているのかもしれない。こう考えてないといられないから、頭が忙しい。
おいくつでしたっけ?
もう28だよ。
僕はもうどうなっても良かった。
料理がきた。接客がいい。今後、こういうお店にどんどん慣れていくのだろう。むずがゆい、おさまりのつかない思いは、どこかへ行ってしまうのだ。乾杯、お疲れ様です。何杯か飲んだあと、日本酒も飲んだ。よくもまあ僕の話で笑うものだ。笑わせようと話すのがつらい。外に出るのもつらいのに。
君、信用されないでしょ。
そんなことないですよ。こちらからもしますから。
盛り上がるにつれ、将来の話になる。僕も「28歳」の人も、子供のころ夢見た将来とやらを実現させているはずの時期であることを、力の限り否定した。先がある。まだこれから。ああ、日々を充実させながら生きる同世代に比べれば、できもしない夢を語ることなど、ああ、ああ、ああ! わかってんだよそんなこと! おこがましい。なんでこの人は平気でいられて、僕は僕で、合わせた話をするんだ?
僕に本心なんてもの、あってないようなものなんです。
目標がないのは悲しいね。
閉店。時計なんかだ。手を引かれバーに入る。手を引いて歌舞伎町のホテルの一室にもぐりこみ、ずいぶんとホテルばかりだな、裸になった。泡の風呂が眠気を誘う。貧乳だと思っていたのは勘違いで、うずもれたくなる、なだらかで張りのある、二つの、ああ、ああ、もう駄目なんだよ! 駄目だ駄目だ馬鹿になる駄目だ。あえぎ声が愛おしく響く。僕は消えてしまいたくなった。
良かった。
こちらこそ。
起きたら裸だった。出なきゃなんない時間はまだ先。もう一回、した。
いいね。
はい。
肉体の悪魔!
オーフーロ
2008年4月28日池袋のジュンク堂でのことだ。本を買おうとしたところ、レジでお金が足りず、取り置きをしてもらう。すみませんすみません。情けなくて、僕はセブンイレブンへと走った。実のところレジに行く直前、残金と代金を確認していた。6000円では8000円が払えない。小学生でもわかる。しかし、しかし、一階まできた以上、もう戻れないのだ。いろんな階へ本を返しに行き、さらにお金を引き出し、また各階を巡ってしまったら、本屋がパンデモニウム化しているようではないか。
ここらでわかって頂けたであろうか。僕が情けないと感じたのは、お金が足りなかったことではなく、危うく伏魔殿にはまりかけたところである。走って追いかけても、あなたの姿は遠くなる。つかんだはずの幸せが気がつけばあんな向こうに。授業中退屈な時窓の向こうを眺めてた。確かに僕は見たんだ。老人が太陽消していた。正々堂々言ってやる。ひとりぼっちになりたくて、みんなが育てたサボテンを屋上から叩きつけました。正々堂々言ってやる。クラスのアイドルリョウちゃんを、放課後クラスに呼び出して、学校行けなくさせました。あやまる気はないよ。
僕はセブンイレブンへと走った。数字を減らして札束を手に入れた。いくらでも本が買える。さっきと同じレジ。まだありますか? 聞いた。奥に置いてあるので取りに行くそうだ。そんなもんかな、待つ。後ろの方の店員が言う。まだここにあるわけないよねー、奥に決まってんじゃん。駄目だ耐えられない。
「こちらでしたよね?」
「それよりあちらの人が何か言ったようですけど」
「いや、なんでもないですよ」
「だからアイツだよアイツ! 何が気にくわなくて俺ばっかりこんな目にあうんだよ! ああ! あああああ! クソッ」
すみませんでした。謝る。僕はお金を払う。友人と話したところ、こうした事件は各所で同時多発的に起こっているようだ。自分に問題がある。
ここらでわかって頂けたであろうか。僕が情けないと感じたのは、お金が足りなかったことではなく、危うく伏魔殿にはまりかけたところである。走って追いかけても、あなたの姿は遠くなる。つかんだはずの幸せが気がつけばあんな向こうに。授業中退屈な時窓の向こうを眺めてた。確かに僕は見たんだ。老人が太陽消していた。正々堂々言ってやる。ひとりぼっちになりたくて、みんなが育てたサボテンを屋上から叩きつけました。正々堂々言ってやる。クラスのアイドルリョウちゃんを、放課後クラスに呼び出して、学校行けなくさせました。あやまる気はないよ。
僕はセブンイレブンへと走った。数字を減らして札束を手に入れた。いくらでも本が買える。さっきと同じレジ。まだありますか? 聞いた。奥に置いてあるので取りに行くそうだ。そんなもんかな、待つ。後ろの方の店員が言う。まだここにあるわけないよねー、奥に決まってんじゃん。駄目だ耐えられない。
「こちらでしたよね?」
「それよりあちらの人が何か言ったようですけど」
「いや、なんでもないですよ」
「だからアイツだよアイツ! 何が気にくわなくて俺ばっかりこんな目にあうんだよ! ああ! あああああ! クソッ」
すみませんでした。謝る。僕はお金を払う。友人と話したところ、こうした事件は各所で同時多発的に起こっているようだ。自分に問題がある。
<設定資料集編 その1>
職業に貴賎なし。高らかにうたいあげ、僕は進学塾の正社員となった。十時に出社しながらにして、日々の業務から解放されるのは夜九時半、あるいは十時半。週休二日、守れる日がくることを願いながら、毎日毎日変わらぬ日々をおくる。行きたい人とではなく、付き合いで飲みに行くようになった。愛想笑いになれた。使えない非常勤講師に笑いかけ、お互いがお互いを憎むこの構図。不毛な、とてつもなく怠惰に満ちた生活だ。ルーチン、フローチャート、カリキュラム、生徒が消化したもろもろが、僕にとっては、何の意味もないのだ。このキチ○イ。
セックスばかりしている。友人いわく、あの人とはやりたくない、とのこと。だからたぶん、かわいくないのだろう。そのくらいわかる。かわいいか否かくらい、わかる。が、もはやそんなことは言っていられないのだ。毎日毎日働いて魂の半分抜け落ちた身体を、セックス以外のなにが救ってくれよう。救われた設定。斑鳩が往く。
疲れてるから上になってくれ。
君の疲れ以上に僕は疲れている。
君を信じる俺を信じろ。
このままだと振られてしまう。そんなことは別にいい。もっと重大なことが起きた。27歳の人の件だ。教育実習やら採用試験やらが終わるまでは遊べないはずだったが、なんだこれは。僕を差し置いて飲み会に参加しているではないか。呼ばれたときは、ちょうどセックスしていて行けなかった。非常に悔やまれる結果。バチが当たったとしか思えない。ちゃんとしないといけない。これじゃあ27歳の人と付き合うまでのつなぎじゃないか。つなぎだとか駆け引きだとかに興味のないふりをしながら、結果として、している。やりたいことがわからない。27歳の人と付き合いたいというより、僕は27歳27歳いいたいだけなのではないか。確かに27歳の人を好きになるのは、度胸もあってかっこいいと思う。僕はかっこつけるのが大好きなのだ。世間一般の「かっこいい基準」から離れたところで、僕は僕をかっこいいと思っていたいのだ。一般にこれを、ひがみ根性という。天才になんかなりたくないんだよ! わかるかな君?
『肉体の悪魔』より
自分との類似を見分ける本能だけが、真実の導きの糸になる。だが、粗野な精神の持ち主はいつでも表面的に同じタイプしか見分けられず、そればかり追いかけるので、社会の中では道徳的に無難な人間だと思われる。
今付き合っている彼女の、就職先が決まった。食品会社で社長の秘書をやるらしい。よくもまあボールペンをアソコに入れながら就職できたもんだと思う。それだけ親のコネってのはすごいんですね。いやあ、ボールペンがシャーペンに変わるはずだったんですけどね。出てきたのはドロドロした液体でした。
数学が楽しくなってきた。群・環・体のうち、環まではイメージできるようになった(はず)。体はよくわからんね。演習をもっともっと積まないといけない。サイエンス社の基礎的な演習本が超使える。講義のペースじゃ勉強できない。早すぎたり遅すぎたり。
世界を呪ってばかりだ。
職業に貴賎なし。高らかにうたいあげ、僕は進学塾の正社員となった。十時に出社しながらにして、日々の業務から解放されるのは夜九時半、あるいは十時半。週休二日、守れる日がくることを願いながら、毎日毎日変わらぬ日々をおくる。行きたい人とではなく、付き合いで飲みに行くようになった。愛想笑いになれた。使えない非常勤講師に笑いかけ、お互いがお互いを憎むこの構図。不毛な、とてつもなく怠惰に満ちた生活だ。ルーチン、フローチャート、カリキュラム、生徒が消化したもろもろが、僕にとっては、何の意味もないのだ。このキチ○イ。
セックスばかりしている。友人いわく、あの人とはやりたくない、とのこと。だからたぶん、かわいくないのだろう。そのくらいわかる。かわいいか否かくらい、わかる。が、もはやそんなことは言っていられないのだ。毎日毎日働いて魂の半分抜け落ちた身体を、セックス以外のなにが救ってくれよう。救われた設定。斑鳩が往く。
疲れてるから上になってくれ。
君の疲れ以上に僕は疲れている。
君を信じる俺を信じろ。
このままだと振られてしまう。そんなことは別にいい。もっと重大なことが起きた。27歳の人の件だ。教育実習やら採用試験やらが終わるまでは遊べないはずだったが、なんだこれは。僕を差し置いて飲み会に参加しているではないか。呼ばれたときは、ちょうどセックスしていて行けなかった。非常に悔やまれる結果。バチが当たったとしか思えない。ちゃんとしないといけない。これじゃあ27歳の人と付き合うまでのつなぎじゃないか。つなぎだとか駆け引きだとかに興味のないふりをしながら、結果として、している。やりたいことがわからない。27歳の人と付き合いたいというより、僕は27歳27歳いいたいだけなのではないか。確かに27歳の人を好きになるのは、度胸もあってかっこいいと思う。僕はかっこつけるのが大好きなのだ。世間一般の「かっこいい基準」から離れたところで、僕は僕をかっこいいと思っていたいのだ。一般にこれを、ひがみ根性という。天才になんかなりたくないんだよ! わかるかな君?
『肉体の悪魔』より
自分との類似を見分ける本能だけが、真実の導きの糸になる。だが、粗野な精神の持ち主はいつでも表面的に同じタイプしか見分けられず、そればかり追いかけるので、社会の中では道徳的に無難な人間だと思われる。
今付き合っている彼女の、就職先が決まった。食品会社で社長の秘書をやるらしい。よくもまあボールペンをアソコに入れながら就職できたもんだと思う。それだけ親のコネってのはすごいんですね。いやあ、ボールペンがシャーペンに変わるはずだったんですけどね。出てきたのはドロドロした液体でした。
数学が楽しくなってきた。群・環・体のうち、環まではイメージできるようになった(はず)。体はよくわからんね。演習をもっともっと積まないといけない。サイエンス社の基礎的な演習本が超使える。講義のペースじゃ勉強できない。早すぎたり遅すぎたり。
世界を呪ってばかりだ。
なんてみじめな気晴らしだ
2008年4月11日光文社古典新訳文庫『肉体の悪魔』を読みだす。おおざっぱに30ページ読み、耐えられなくなってきた。大昔、ギャルゲーをやったときに似た、終わりなきハフハフ感。恋愛ものの小説は、僕を勘違いさせる。女の人と話すとき僕もこんなふうに思っていたな、と、無理矢理振り返らせる腕力。本当はそんなこと一切思っていなかったにもかかわらず、僕は、前の彼女への変わらぬ思いで満たされたようになり、こうして記憶を改ざんしつづけるのだ。ああだっけ、こうだっけ。都合をつけながら飲み会のネタにしたてあげる。発表のときは近い。役者の一種だ。
27歳の人と「お茶」をした。職場から行く、なんて言うからてっきりOLか何かのつもりだったが、そうではなく、飲食店のアルバイトだった。資格試験があると言うから行政書士か何かのつもりだったのが、小学校の採用試験だった。勝手な期待のうち、ほとんどすべてが的外れだった。彼女ははじめ僕を、何も考えていない男だとしており、野心を秘めていることにしたのち、バランス感覚に長けた男とした。なんてみじめな気晴らしだ。いつまでヘラヘラしていれば済むんだ。ベッドの上で天上を見上げつづける生活。
『肉体の悪魔』より
自分との類似を見分ける本能だけが、真実の導きの糸になる。だが、粗野な精神の持ち主はいつでも表面的に同じタイプしか見分けられず、そればかり追いかけるので、社会の中では道徳的に無難な人間だと思われる。
お茶をしている間、両隣が女子大生だった。右では合コンの話を、左では法律の話。合コン女は、すごいねー、と言い、法学女は鼻にかけた。挟まれた僕。
実際の両隣には誰もいなかったわけだが、妄想しつつ27歳の彼女と話した。今僕の考えているすべてを話したい。リアクションを受け取りたい。自分を探しに海外へ行った話など、興味がないのだ。言ってしまおう。誰にも興味がない。
なぜこんなところで興味のない話を聞いているのだろう。顔のかわいい割に、彼女はハスキーボイスだ。そのギャップが胸を刺激する。教員試験のために勉強せねばならないが、すると労働時間が減る。今のうちにたくさん稼ぐ予定らしい。僕にもっと甲斐性があれば良かった。
「俺が金出すから、結婚しよう」
男が結婚するタイミングなんて、案外こんなもんかもしれない。
だがしかし、しかしである。今現在の僕は、甲斐性と対極にいる。なんだなんだ妄想野郎が。何も真面目に考えられない。
彼女ができた。27歳の人にうつつ抜かしつつ、である。同じ職場の受付嬢に手を出した。わざとらしく終電を逃し、ラブホテルに泊まった。光る風呂、一晩中裸で抱き合った。角が来る、角が来る、トリップしながら僕の首を絞める彼女。もう死んでいい。結婚しよう。
ラブホテルに泊まった日、そのまま部屋まで彼女を連れて帰り、昼3時、友人と飲む、そういって僕ときたら、こともあろうに、27歳の女性とお茶をしてしまった。世の中が憎い。喫茶店でずっと悶々していたい。向かいの席に座るカップルへ、僕は水をぶっかけることができる。生殺与奪の権が我が手に。彼、彼女らは警戒していない。危機を乗り越えた方が恋愛感情は強くなるらしい。その点で僕は善人だ。
悪いが僕は付き合う、だとか、恋愛、だとかにうつつを抜かしたくない。いちいち面倒だ。スキあらば好きだと言ってくる彼女に対し、そのつど話題を変えたり、笑顔だけで応えるのは、悪魔じみているだろうか。女性と抱き合っても、何も救われないことがわかった。ずっとないものねだりをするのかと思うと吐き気がする。ねだった時点でその対象を思い浮かべている。すなわち対象はどこかに存在する。ただ目の前にない。皆さんは消えたくなりませんか?
算数の問題を解く。過去問を解く。数学の問題を解く。いつのまにか僕は2年目になっていた。一年前には解けなかった問題が解けるようになった。集合と位相、留数解析、聞き慣れない単語の飛び交う講義室から逃げ出し、15時半に出社した。保護者会が近い。人生の墓場へようこそ。
27歳の人と「お茶」をした。職場から行く、なんて言うからてっきりOLか何かのつもりだったが、そうではなく、飲食店のアルバイトだった。資格試験があると言うから行政書士か何かのつもりだったのが、小学校の採用試験だった。勝手な期待のうち、ほとんどすべてが的外れだった。彼女ははじめ僕を、何も考えていない男だとしており、野心を秘めていることにしたのち、バランス感覚に長けた男とした。なんてみじめな気晴らしだ。いつまでヘラヘラしていれば済むんだ。ベッドの上で天上を見上げつづける生活。
『肉体の悪魔』より
自分との類似を見分ける本能だけが、真実の導きの糸になる。だが、粗野な精神の持ち主はいつでも表面的に同じタイプしか見分けられず、そればかり追いかけるので、社会の中では道徳的に無難な人間だと思われる。
お茶をしている間、両隣が女子大生だった。右では合コンの話を、左では法律の話。合コン女は、すごいねー、と言い、法学女は鼻にかけた。挟まれた僕。
実際の両隣には誰もいなかったわけだが、妄想しつつ27歳の彼女と話した。今僕の考えているすべてを話したい。リアクションを受け取りたい。自分を探しに海外へ行った話など、興味がないのだ。言ってしまおう。誰にも興味がない。
なぜこんなところで興味のない話を聞いているのだろう。顔のかわいい割に、彼女はハスキーボイスだ。そのギャップが胸を刺激する。教員試験のために勉強せねばならないが、すると労働時間が減る。今のうちにたくさん稼ぐ予定らしい。僕にもっと甲斐性があれば良かった。
「俺が金出すから、結婚しよう」
男が結婚するタイミングなんて、案外こんなもんかもしれない。
だがしかし、しかしである。今現在の僕は、甲斐性と対極にいる。なんだなんだ妄想野郎が。何も真面目に考えられない。
彼女ができた。27歳の人にうつつ抜かしつつ、である。同じ職場の受付嬢に手を出した。わざとらしく終電を逃し、ラブホテルに泊まった。光る風呂、一晩中裸で抱き合った。角が来る、角が来る、トリップしながら僕の首を絞める彼女。もう死んでいい。結婚しよう。
ラブホテルに泊まった日、そのまま部屋まで彼女を連れて帰り、昼3時、友人と飲む、そういって僕ときたら、こともあろうに、27歳の女性とお茶をしてしまった。世の中が憎い。喫茶店でずっと悶々していたい。向かいの席に座るカップルへ、僕は水をぶっかけることができる。生殺与奪の権が我が手に。彼、彼女らは警戒していない。危機を乗り越えた方が恋愛感情は強くなるらしい。その点で僕は善人だ。
悪いが僕は付き合う、だとか、恋愛、だとかにうつつを抜かしたくない。いちいち面倒だ。スキあらば好きだと言ってくる彼女に対し、そのつど話題を変えたり、笑顔だけで応えるのは、悪魔じみているだろうか。女性と抱き合っても、何も救われないことがわかった。ずっとないものねだりをするのかと思うと吐き気がする。ねだった時点でその対象を思い浮かべている。すなわち対象はどこかに存在する。ただ目の前にない。皆さんは消えたくなりませんか?
算数の問題を解く。過去問を解く。数学の問題を解く。いつのまにか僕は2年目になっていた。一年前には解けなかった問題が解けるようになった。集合と位相、留数解析、聞き慣れない単語の飛び交う講義室から逃げ出し、15時半に出社した。保護者会が近い。人生の墓場へようこそ。
春に
2008年4月10日うらみつらみを並べながら桜の季節を待つ。冬のままでは寒すぎる。そろいもそろって楽しみやがって。いつまで俺はへらへらしてりゃあいいんだよ。ああ、どうにもならないことが多すぎる。まあいいんですけどね。全然よくない。「どうしたい」、あるいは、「こうしたい」の欠乏如何。
27歳のあの人をどうにかこうにか手に入れたい。いくつも上だとは思えないほど可愛らしい顔立ち。セミロングの栗色の髪がサラサラしていて、背丈そこそこの貧乳。僕のバカ話に、笑ってあいづちをうってくれる優しさ。愛想笑いで何が悪いのか。ヤリマンとやって、何が悪い。君の求める理想の女性なんてものは、君が求めていたいだけであって、ぬるま湯、オナニーの肴、それ以上のものではありえない。意識改革が早急に必要。脱オタクファッションガイドとNHKへようこそをレジへ持っていき、領収書を求めているようでは、一生○○○たんをひっぱることになる。
今日僕は休みだったから、電話をした。
「あの、お疲れ様です。今は暇ですか?」
「今日授業なかったっけ?」
「休講だったと思いますよ」
「えー! 電話してくれなかったら気付きませんでした」
「ちょっと待ってください。確認してみます」
確認の電話。やはり休講。
「休講でした。いまどちらですか?」
「まだ職場だから品川なんです。今日は何を?」
「あの、お食事でもと思いまして」
「それはお茶っていうんだよ」
「じゃあお茶しましょう」
「お茶」をするなんて言ったのは初めてだ。
正直なところ、「お食事」をするなんて言ったのも、初めてだった。
「いいですよ。どこにします?」
「どこでもいけますよ」
「じゃあ私今品川の職場にいるんで、池袋か新宿とか?」
「新宿にしましょう」
途中、電車の中で中学校時代の友人を見た。就職活動をしているのか、初々しいスーツ姿だった。初めてのお茶をしようとしている僕へ、粋な計らいだ。一気に世界の見方が変わった。昨日までビールを飲んで寝ているだけだった僕が、地面を抜け出るセミのように輝かしい世界へ飛び立った。
新宿で煙草を吸いながら待つ。わめきちらすホームレスを優しく見守る。
まるで慈悲深き仏。焦らない、焦らない。一休ばりのとんち。
みいいるうううなああああ
見られていることに腹を立てるようでは、まだまだ社会に未練があるということか。あるのなら、その生活を抜け出そうとしてみてはどうか。本屋で自己啓発本でも立ち読みしてやがれ。なんで私が東大に? 知るかよ。誰もお前に興味なんかねーんだよ。広告になってる暇があったら埋もれないように努力してろ。何をすればいいかって? 俺にもわかんねーよ。わかってたらもっと、ああ、もっと、これ以上僕を泣かせないでください。
「ごめんなさい。今日4年生は、あったみたいです」
「そうですか。残念ですね」
「ごめんなさい。これから一緒に帰りますか?」
「いや、はい、あの、用事が」
「ごめんなさいね」
「また機会があったら、お茶してください」
「はいはい」
ガチャン。ツーツーツー。
身体は一週間ともたないが、抜け殻なら、あるいは。
27歳のあの人をどうにかこうにか手に入れたい。いくつも上だとは思えないほど可愛らしい顔立ち。セミロングの栗色の髪がサラサラしていて、背丈そこそこの貧乳。僕のバカ話に、笑ってあいづちをうってくれる優しさ。愛想笑いで何が悪いのか。ヤリマンとやって、何が悪い。君の求める理想の女性なんてものは、君が求めていたいだけであって、ぬるま湯、オナニーの肴、それ以上のものではありえない。意識改革が早急に必要。脱オタクファッションガイドとNHKへようこそをレジへ持っていき、領収書を求めているようでは、一生○○○たんをひっぱることになる。
今日僕は休みだったから、電話をした。
「あの、お疲れ様です。今は暇ですか?」
「今日授業なかったっけ?」
「休講だったと思いますよ」
「えー! 電話してくれなかったら気付きませんでした」
「ちょっと待ってください。確認してみます」
確認の電話。やはり休講。
「休講でした。いまどちらですか?」
「まだ職場だから品川なんです。今日は何を?」
「あの、お食事でもと思いまして」
「それはお茶っていうんだよ」
「じゃあお茶しましょう」
「お茶」をするなんて言ったのは初めてだ。
正直なところ、「お食事」をするなんて言ったのも、初めてだった。
「いいですよ。どこにします?」
「どこでもいけますよ」
「じゃあ私今品川の職場にいるんで、池袋か新宿とか?」
「新宿にしましょう」
途中、電車の中で中学校時代の友人を見た。就職活動をしているのか、初々しいスーツ姿だった。初めてのお茶をしようとしている僕へ、粋な計らいだ。一気に世界の見方が変わった。昨日までビールを飲んで寝ているだけだった僕が、地面を抜け出るセミのように輝かしい世界へ飛び立った。
新宿で煙草を吸いながら待つ。わめきちらすホームレスを優しく見守る。
まるで慈悲深き仏。焦らない、焦らない。一休ばりのとんち。
みいいるうううなああああ
見られていることに腹を立てるようでは、まだまだ社会に未練があるということか。あるのなら、その生活を抜け出そうとしてみてはどうか。本屋で自己啓発本でも立ち読みしてやがれ。なんで私が東大に? 知るかよ。誰もお前に興味なんかねーんだよ。広告になってる暇があったら埋もれないように努力してろ。何をすればいいかって? 俺にもわかんねーよ。わかってたらもっと、ああ、もっと、これ以上僕を泣かせないでください。
「ごめんなさい。今日4年生は、あったみたいです」
「そうですか。残念ですね」
「ごめんなさい。これから一緒に帰りますか?」
「いや、はい、あの、用事が」
「ごめんなさいね」
「また機会があったら、お茶してください」
「はいはい」
ガチャン。ツーツーツー。
身体は一週間ともたないが、抜け殻なら、あるいは。