明日ついに27歳の人とデートができる。ここまできたらいくところまで。罪の意識、罪悪感という名の不安で押しつぶされそうだ。

27歳の人と遊ぶ約束をした。待ち合わせて、飲み屋に案内してもらう。5時、開店直後らしく、客もまばらだ。今月のおすすめから一つ、サラダから一つ、あとは生ビールを頼む。はじめはアッサリ目、だんだん濃くする暗黙の了解。なぜかわからないまま、了解に従う。一回り上の女性といるにもかかわらず、かっこつけようと必死だ。経験上、僕がかっこつけようとしていたことにも気付いてもらえないのだが、もしかしたら気付いていて、かつ、それを帰った後のネタにしているのかもしれない。こう考えてないといられないから、頭が忙しい。

おいくつでしたっけ?
もう28だよ。

僕はもうどうなっても良かった。

料理がきた。接客がいい。今後、こういうお店にどんどん慣れていくのだろう。むずがゆい、おさまりのつかない思いは、どこかへ行ってしまうのだ。乾杯、お疲れ様です。何杯か飲んだあと、日本酒も飲んだ。よくもまあ僕の話で笑うものだ。笑わせようと話すのがつらい。外に出るのもつらいのに。

君、信用されないでしょ。
そんなことないですよ。こちらからもしますから。

盛り上がるにつれ、将来の話になる。僕も「28歳」の人も、子供のころ夢見た将来とやらを実現させているはずの時期であることを、力の限り否定した。先がある。まだこれから。ああ、日々を充実させながら生きる同世代に比べれば、できもしない夢を語ることなど、ああ、ああ、ああ! わかってんだよそんなこと! おこがましい。なんでこの人は平気でいられて、僕は僕で、合わせた話をするんだ?

僕に本心なんてもの、あってないようなものなんです。
目標がないのは悲しいね。

閉店。時計なんかだ。手を引かれバーに入る。手を引いて歌舞伎町のホテルの一室にもぐりこみ、ずいぶんとホテルばかりだな、裸になった。泡の風呂が眠気を誘う。貧乳だと思っていたのは勘違いで、うずもれたくなる、なだらかで張りのある、二つの、ああ、ああ、もう駄目なんだよ! 駄目だ駄目だ馬鹿になる駄目だ。あえぎ声が愛おしく響く。僕は消えてしまいたくなった。

良かった。
こちらこそ。

起きたら裸だった。出なきゃなんない時間はまだ先。もう一回、した。

いいね。
はい。

肉体の悪魔!

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